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コトリンブログ

流産の手術(掻爬手術)当日

旦那の仕事の都合上、昼夜逆転の生活をしている為、通常朝9時からの手術を午後14時からに
してもらった。

今日は11時20分に起きる予定が、9時頃に目が覚めた。神経が高ぶっているせいか、あんまり寝れなかった
気がする。手術中吐かないように前日の夜食べちゃダメっていうのが頭に残ってたせいか、無意識に食べてて、
急にヤバイ!って我にかえる夢を見た。
もしかしたら昨日は超音波の音のスイッチがたまたま消えてただけで、今日見たら普通に心拍が確認できるかも!とか、心拍再開の奇跡もあるかも!って思って、起きてすぐにネットで検索したけど、そんな夢のような話は
まず無いという事を知った。それでも心のどこかで赤ちゃんのエイプリルフールだった!
ほんとはちゃんと生きてた!ってなりますようにとか思ってる私。

旦那はタイミングが悪く、今日から大阪に出張。朝私がお風呂入ってるときに、「頑張ってね」って声かけて
いってくれた。それでまた涙。。。周りの人の小さな気遣いが胸にしみる。

予約は14時からだから、その前にコンビニに生理用ショーツと、多い日の夜用ナプキンを買いにいった。
(当日持っていく物に書いてあったから)帰ってきたときに簡単に食べれるパン等も買っておいた。
一旦家に戻りお母さんに電話を入れ、覚悟を決めて病院へ!

完全なスッピンでいくのが抵抗あった為、眉とアイラインだけ茶色で少し描いて行った。
たぶん術中の顔色を見るためにファンデだけ塗らなきゃいいんだと思ったから。
待ち合い室には相変わらず大きいお腹の妊婦さんが居たけど、世の中には辛い経験を乗り越えて
やっと妊娠した人なんかがいっぱいいるって調べて分かったから、見ても妬んだり落ち込んだり
する気持ちは無かった。そして受付で同意書を渡してすぐ名前を呼ばれた。

昨日の院長先生だった。昨日調べたラミセルについて話したかったのに、飲み食いしてないかを確認されてすぐ、
隣の検査室に移動するように言われた。まず超音波で再度確認しますねー…と、
「…うん。やっぱり間違いないので、予定通り行いましょう。」望みはアッサリ消えた。

超音波抜いた流れでなんの説明もなく、何やら別の器具が入ってきたから慌てて、
「先生!あの、私痛みに弱いのでラミセルってやつ入れる前に出来れば座薬の麻酔してほしいんですけど!」
って言ったけど、話聞きながら先生の手は止まらない。
「痛いのはラミナリアで、うちのはラミセル。座薬やるほど痛くないから。」
と喋りながら有無を言わさず刺された。何かでトントンッと叩いて入れた瞬間、ウ゛ッ!!
まさに生理痛の強烈なやつ!呼吸が浅くなって息が苦しい。
「はい。もう終わったよ、このあと部屋を移動してください」確かに入れる作業は一瞬だったけど、
無理…そんなすぐ歩けない位痛いし!ウウウ…痛い…、と前傾姿勢になりながら、おぼつかない手で服を着た。
例えるなら物凄い下痢で冷や汗かきながらトイレでうずくまって唸ってる時に似てる。
その状態で歩いて移動ってほんと辛い。看護婦さんに「貧血になりそう…」と言いながら頑張ってエレベーターに
乗った。私があまりにも辛そうなので、とりあえず2階の陣痛室のベッドに横になってと言われた。

その時案内してくれた看護婦さんが今日の担当だそう。見た目も話し方も怖くて一気に不安になった。
少し休んだら痛いけど歩けるくらいには回復したので、4階の個室に移動。広いトイレも付いてる立派な個室。
怖い看護婦さんがチャキチャキと説明し始めた。「麻酔をききやすくする筋肉注射を肩に打ちます!」
ネットでは腕かお尻と書いてあったけど、肩!?絶対痛いじゃん!!
「えー!痛そう!」と言ったら
「そうなの!痛いのよこれ!私の注射も痛くて有名だけどね!アハハハ!」凍りつく私。。。
そしていざ注射。肩と言ってたけど実際は腕の一番上の方。薬液も注射の刺さるのも全然痛くなかった。
無駄に緊張して損した。あとは服とブラを脱いでパンツだけになり、これを着てくださいと、浴衣のような作りの
薄手の服を渡された。はっきりいって寒かった。そしてガス…なんとかっていう薬を一錠、水無しで舌の上で舐めて溶かしてくださいと言われた。胃酸をコントロールして、麻酔で嘔吐しないように口をパサパサにするんだそう。
てか、そんなことしなくても朝からなにも飲んでない上に緊張で口がパサパサなのにw

で、最初1時間くらい休めるって聞いてたのに、30分後に手術開始するからギリギリになったらトイレ行っといて
下さいと。なんだか慌ただしいのが余計不安になった。その緊張のせいでちょっと便意をもよおしはじめてたけど、頑張っても出なかった。万が一手術中にウンチ出ちゃったらどーしよう、とか更に不安事項が追加されてしまった。

時間通り手術室に入って血圧を計り、心電図を付け、あの怖い看護婦が点滴の準備をし始める。
血管が細いのでいつも苦労されます。と言うと案の定入れられなくて失敗、その度にゴムできつく縛って、
バシバシ叩かれ、グーパーの繰り返し。反対の手でやりますか?と聞いても、「ううん!こっちで頑張る!」
と言い、何度も色んな場所にブスブス刺しては抜いてを繰り返された。結局院長先生がやることになったけど、
先生も普段は看護婦にまかせてるだろうし、普通の場所に入れるのは出来なくて、最終的に手の甲に入れられた!
これが超痛い!!でも、「点滴に麻酔入れていきますね、だんだんクラクラしてきますよ」といわれているうちに
頭がグワングワンとなり、意識が無くなった。

そのうちさっきの怖い看護婦らしき人の声で「コットンさん!コットンさん!」と大声で言われているような、
うっすらそんな気がした。で、気付いたら横向きの変な体勢で元いた個室に寝てた事に気付いた。
1時間くらい寝ていたみたい。
目覚めてすぐは身体が鉛のように重かった。すぐ目を開けると吐き気がしそうな気がしたから、
無理に起きるのをやめて寝てた。怖い看護婦は帰ったのか、別の優しい人が来て、話しかけられたけど、
口がパサパサ過ぎて、声が枯れてろくに喋れなかった。
水とほうじ茶とおにぎり2個と高菜を持ってきてくれた。水を飲んでるうちにゆっくり目が覚めてきて、
美味しそうなおにぎりを平らげた。
そのあとお部屋で会計25000円位を支払い、3種類の薬を出された。
術後の痛みは無かったけど、急に悲しみがこみ上げてきて涙が出てきた。院内にずっと流れてる
オルゴールの曲も泣けてくる。嗚咽を出して泣きたかったけど、我慢してこっそり泣いた。
迎えの人が来なくて一人で帰るなら、ゆっくり休んで行っていいですよと言われてたけど、
もう歩けるくらいになってたから着替えて帰った。
看護婦さんは明るかったから、泣いた顔を見せたく無かったし、ほんとは「次はまた妊娠して来ます!」と
元気に言って帰りたかったけど、ウッカリ泣いちゃったら嫌だからやめた。
外に出たらすっかり暗くてどしゃ降りの雨だった。なんとなくまだおぼつかない足でゆっくり歩いて帰ってきた。

部屋に入ったとたん、また声を出して泣いた。そしてまず旦那にLINEを入れて、折り返して貰った。
正直ひとりで心細かったから、いっぱい話したかったけど、会社の人と居たみたいだから、
涙声でさらっと報告した。でも旦那も心配してくれてるのが伝わったし、声が聞けてほっとした。
こーいう感じは今まで無かったから、ちゃんと大切に思われてるんだなって思えて、心の繋がりが感じられて
嬉しかった。やっとほんとの夫婦になれた気がした。

そのあとお母さんに電話した。お母さんには事細かに報告した。お母さんも今日は私のことを考えて
可哀想で泣いたって言ってた。お父さんはおつかれさまって言ってたって。
あと、お姉ちゃんとお兄ちゃん、おじさんやおばさんも私が不憫で可哀想だと嘆いていたって。。。
結果的に周りの人まで悲しませてしまってる事も辛い。。。

どんなに嬉しくても本当の安定期までは言っちゃダメだと思った。
明日は今日よりもう少し明るくなれるかな?説明するのとかキツイけど、心配してくれてる人とか、
報告しなきゃいけない人にちゃんと伝えなきゃ。夜中になって、急に下痢になってお腹痛い。
たぶん抗生物質のせいかも。手術で肉体的に疲れてるはずだから早く寝なきゃ。
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